高血圧と歯周病:中高年が気を付けるべきことと歯科通院の重要性

世界と日本の歯周病

歯周病を改善すると血圧が下がります!

中高年になると、生活習慣病のリスクが高まります。その中でも特に注意が必要なのが、高血圧と歯周病です。一見すると関係なさそうに思えるこの二つの病気ですが、実は密接に影響し合い、互いを悪化させる「負の連鎖」を引き起こすことが明らかになってきています。歯周病治療をすることによって全身の炎症等が改善され、血管の状態が改善されることで血圧が下がることも分かっております。

高血圧と歯周病の関連性、中高年が特に気を付けるべきポイント、そして歯科医院への定期的な通院がいかに重要であるかを、読みやすく詳しく解説していきます。

高血圧と歯周病の「密接な関係」

1. 高血圧とは何か、そのリスク

高血圧とは、血圧が正常値よりも慢性的に高い状態を指します。自覚症状がないまま進行することが多いため、「サイレントキラー(静かなる殺人者)」とも呼ばれ、日本人の中高年層に非常に多い疾患です。高血圧を放置すると、血管に常に高い圧力がかかり続けるため、血管の壁が傷つき、次第に硬く、厚くなる「動脈硬化」が進行します。この動脈硬化が、心筋梗塞、脳卒中、腎臓病など、命にかかわる重大な病気を引き起こす主要な原因となります。

2. 歯周病とは何か、その恐ろしさ

歯周病は、歯と歯茎の境目にプラーク(歯垢)が蓄積し、そこに潜む細菌(歯周病菌)によって歯茎や歯を支える骨(歯槽骨)が破壊されていく感染症です。初期には自覚症状がほとんどなく、歯茎の腫れや出血程度で、痛みを感じることは稀です。しかし、進行すると歯茎が下がり、歯がグラつき始め、最終的には歯が抜け落ちてしまいます。さらに恐ろしいことに、歯周病は口腔内の問題に留まらず、全身の健康にまで悪影響を及ぼすことが近年の研究で明らかになっています。

3. 互いに影響し合う「負の連鎖」

なぜ、高血圧と歯周病は密接に関わるのでしょうか。そのメカニズムは複雑ですが、主に以下の点で互いに悪影響を及ぼし合います。

 

歯周病が血圧を上昇させる可能性

炎症性物質の影響
歯周病菌が体内で炎症を引き起こすと、炎症性サイトカインなどの物質が血中に放出されます。これらの物質は、血管の内皮細胞に損傷を与え、血管を収縮させる作用を持つことが示唆されています。結果として、血圧の上昇に寄与する可能性があります。

血管内皮機能の低下
歯周病菌やその毒素が血管内に侵入すると、血管を拡張させる作用を持つ一酸化窒素(NO)の産生を阻害し、血管内皮機能が低下することが報告されています。血管がうまく拡張できないと、血圧は高くなります。

腎臓への影響
歯周病菌が腎臓に影響を与え、腎臓が血圧を調整する機能に悪影響を及ぼす可能性も指摘されています。

高血圧が歯周病を悪化させる可能性

血流障害
高血圧は全身の細い血管に負担をかけ、動脈硬化を進行させます。歯周組織には多くの細い血管が存在するため、血流が悪化すると、歯肉への酸素や栄養の供給が滞り、歯周組織の抵抗力が低下します。これにより、歯周病菌に対する防御機能が弱まり、炎症が悪化しやすくなります。

免疫機能への影響
高血圧やその治療に使われる薬剤の一部が、免疫機能に影響を与え、歯周病菌に対する免疫応答を変化させる可能性も示唆されています。

この「負の連鎖」は、どちらか一方の病気を放置すると、もう一方も悪化し、結果的に全身の健康状態がさらに悪化するということを意味します。

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